✏️制度のポイント
- 医療費が高額になる場合に、自己負担額を減らすことができます。
- 時間がかかるので早めに申請しておきましょう。
- 加入している健康保険の窓口に申請しましょう。
- 過去の医療費についても制度が利用できる場合があります。
高額療養費制度とは
病気やケガなど医療費が高額になる場合に、申請をしておくことで毎月一定の上限額を超えた分の医療費が支給され戻ってきます。
突然の入院や高額な治療など、予期しない出費は家計の大きな負担になることもあります。高額療養費制度の申請を行っておくことで、負担を軽減することが可能です。
これは健康保険に付帯している制度です。
毎月の上限額は、年齢や年収によって決まる
年齢や年収によって、毎月の支払い上限額がきまります。
所得水準が低いほど、負担額も小さくなります。細かい計算の方法は、以下の厚生労働省の資料にまとまっています。
おおよその上限額(69歳以下の場合)
調べる時間がない方のために、おおよその上限額を以下にまとめています。(正確な金額を知りたい場合は、上記URLから資料をご覧ください)
- 年収約1160万円~: 約25万円を超えた分を支給
- 年収約770万円~ : 約17万円を超えた分を支給
- 年収約370万円~ : 約8万円を超えた分を支給
- 年収約156万円~ : 約5万7千円を超えた分を支給
- 住民税非課税者 : 約3万7千円を超えた分を支給
※70歳以上の場合は、また別の上限額が適用されます。詳しくは以下の以下の厚生労働省の資料にまとまっています。
戻ってくる金額は、収入によってまちまちですが、全ての人が申請しておいて損のない制度かと思います。
かかった医療費は合算できる
かかった医療費は、毎月1日〜月末までの支払いの合計金額です。
- 1つの医療機関だけではなく、複数の医療機関での支払いを合算して計算できます。(69歳以下の場合は2万1千円以上であることが必要です。)
- 一人だけでなく、世帯での支払いを合算できます。
申請して、限度額適用認定証をもらう
高額療養費制度は、基本的に申請が必要な制度です。申請をすると、上限額を超えた分の医療費が支給されます。
また、申請が通ると「認定証」をもらうことができます。
病院や薬局などの支払いの際に認定証を提示することで、限度額を超える分を窓口で支払う必要がなくなります。
申請の方法
加入している健康保険の窓口に申請します。(健康保険組合・協会けんぽ・市町村国保・後期高齢者医療制度・共済組合など)
高額療養費の支給申請書を提出または郵送することで支給が受けられます。
申請は早めにする
支給開始までに3ヶ月程度かかることもあります。入院や大きな手術など、大きな支払いが予測される場合は、早めに申請しておくのがおすすめです。
過去にさかのぼって申請もできる
高額療養費の支給を受ける権利の消滅時効は、診療を受けた月の翌月の初日か ら2年です。 したがって、この2年間の消滅時効にかかっていない高額療養費であれば、過 去にさかのぼって支給申請することができます。
まとめ
- 医療費が高額になる場合に、自己負担額を減らすことができます。
- 時間がかかるので早めに申請しておきましょう。
- 加入している健康保険の窓口に申請しましょう。
- 過去の医療費についても制度が利用できる場合があります。